作品紹介

総紗縫

名前の通り『紗』に由来した織物ではありますが、通常の紗は織組織が粗くそのため夏の織物の代名詞ともいえます。紗という織物は、『綟り織』と言われるように、その透け感を作るために隣り合う経糸同士を綟ることによって、織組織の合間に隙間を作っています。となみ織物では、この『紗』というのを設計の段階から全て見直し熟練の職人の手によってのみ織ることのできる織り、『総紗縫』を作り出しました。経糸の工夫(本数、素材)、打込み、緯の素材、全てを見直すことで従来の紗からは想像できない、非常に細かく繊細な表現のできる組織です。そのため、夏冬にとらわれず、四季を通じてお使いいただくことができます。

紗楽

『総紗縫』+『紬糸』=『紗楽』『総紗縫』組織のベース部分はそのままに、さらに紬糸を通した織物です。横に通す紬糸自体も節の多い、味のあるものを選別、使用しておりますので、温かみの感じられる優しい帯になります。また、ベース部分の『総紗縫』の透け感を引き継いでいますので、紬糸の節と相まって、この帯独特の透け感と色味になってくれています。

ページの先頭へ