となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

2017年1月 3日

2017年01月03日

2冊目へ移転しました。

五代目日記2冊目は、こちらです。
 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime2/

2016年12月28日

2016年12月28日

今年も一年ありがとうございました。

今日が2016年の最終営業日でした。
この一年、本当にあっという間でした。


年末のモノづくりは抑え気味と言いながら、今年も最後の最後まで、
上がってくるものがあったり(苦笑)、結果締めてみると一年中、
何かしらのモノを作っていたように思います。

来年もこの調子でモノづくりを行っていくのに加え、皆さんがドキドキする様な
思わず手が出てしまう(笑)、モノづくりをしていきたいと思います。

  

また、来年からは『五代目日記2冊目』に移行していく予定をしています。
五代目日記2冊目


デザイン的に今よりもスッキリしたもので、検索やなんやらが行いやすい仕様と
なっています(12/28現在では、テスト中の記事のみです。)。

今年の後半は更新が減ってしまいましたけれども、
それも反省として来年パワーアップさせていきますね。

今後とも、よろしくお願い致します。
 

お正月休み中に色々試して見たいと思っています。

それでは、良いお年を!

IMG_9627.jpg

2016年12月26日

2016年12月26日

襦袢のものづくり・・・。とくに色目

来年に力を入れていきたい、襦袢があります。
さざ波の様な細かなシボが、生地全面に入った、手触り風合いの優しい白生地を使います。
(生地の詳細は後日に・・・)


うちが独自に襦袢制作する場合、となみが帯で行うこだわりをそのまま通して、モノづくりします。
帯の場合は、糸の準備から染め、図案、意匠図、織り段階まで、行います。

襦袢の場合には、生地は仕入れることも、依頼して織ってもらうこともありますが、
となみ織物の名前が入るものに関しては、意味のあるモノづくりを行うことを心がけます。
襦袢生地でいえば、なんでその生地なのか?を制作スタッフはちゃんと応えることができます。
基本、染めも同じ。

そんなことをモノづくりの大事な所に据えていますので、このモノづくり当初言われたことは
『(染める場合)そこまで色合わせますか?』とか、『(生地の場合)これは襦袢地なので・・・。』
ということでした。

だんだんとこだわり続けていると、周りもそれに慣れてくれるのか、
今では、多大な理解を頂いています(と思います 苦笑)。

ただ、今日入ってきた襦袢は、今までのモノづくりの中でも強烈に難しい配色です。

IMG_9608.jpg
唐長文様『陰牡丹唐草』

これ襦袢・・・?。
だれが見てもそう思わってしまう、柔らかな色目です。
地は淡い桜色に、その色に添える位の若葉色で文様が浮き出ています。
また、生地のしぼが作る僅かな陰影が、柔らかな色目を浮かべたり沈ませたりする、
襦袢です。

写真では色目が消えてしまうので、これは実際に見てもらうしかありませんね。
もう一色も現在染めていますが、それは対象的な感じ上がってきます。

来年に掛かっていくモノづくりでした。

色つながりで・・・
昨日下鴨神社で、ずいぶん季節外れの紅葉を見ました。
目が冬に慣れてしまっているので、紅葉のオレンジがとっても印象的でした。

R0360231.jpg

季節外れの色でも、モノづくりの参考に大きなってくれそうですね。

タグ: , , ,

2016年12月23日

2016年12月23日

寒空の中の着物撮影〜。

2ヶ月に1度位の割合で着物姿を撮影しています(前回は月心寺)。
今回も本社向かい、徒歩3分圏内での撮影でした。

天候は曇り、たまに光が射す柔らかな写真を撮るには絶好の日和。


DSC03175.jpg
(堀川寺ノ内通り)

帯を単体で見ているだけで幸せな人(自分も含む)は帯の置き撮りでも構いませんが、帯がいくら着姿の顔とはいっても、その帯単体だけでは結んだ姿を想像するのは、難しいことです。

そんな方のためにも、着物を着て外に出てもらう、をイメージした写真を撮りたいと思っています。

IMG_8969.jpg
(社用車と着物・・・笑)

また、この撮影に心がけていることがあります。

それは、着姿をイメージ頂くためにも、雑誌に載っているようなビシっとした着姿までは狙っていません。雰囲気としては、着物にある程度慣れた方が、朝から着物を着て外出した、その日の夕方ぐらい(笑)、を勝手に想定しています。

着物にシワがいってる、お太鼓の位置はこう。帯地が真っ直ぐじゃない。等々、色々あるとは思いますが、ちゃんと着物着れますよ、着物に着られているわけではありませんよ。街に出て、あ、あの人、素敵〜。と言って頂ける、着姿を見て頂ければ充分です。

また(前回の月心寺は特別な例外として)撮影の場所もできる限り身近に感じる場所を選ぼうと思っています。紅葉や桜、寺社仏閣ももちろん撮って行きたいのですが・・・。一番撮りたいのは、街中での着姿。その場所に行ったら今でも会えそうなくらい、馴染んでいる着物姿です。

たしかに『着物って素敵』と言われるのは嬉しいです。
ただ、あまり特別過ぎて、『自分とは関係ない世界』と思われるのは、撮影も逆効果になってしまいます。できれば、皆さんから『素敵。これだったら、私も着てみたい。』そう言われる様にしたいです。

これからもそんな思いの乗った着姿を皆さんに見て頂けるようにしますね。
よろしくお願いします。

※撮った写真は、ブログやFacebookインスタグラム、SHOPなどで利用しています。

タグ: , , ,

2016年12月21日

2016年12月21日

不思議な魅力を持つ猫つなぎでモノづくり。


今年中には間に合いませんでしたが、間もなく完成の帯揚げです。

帯の意匠を使い、帯揚げらしく修正を掛けた図案の段階です。


IMG_9420.jpgのサムネイル画像

ここから型を起こして、その間に配色を決めたり、白生地を選択・・・。
それらが合わさって、帯揚げとなります。

先日も紹介していまいしたが帯の意匠はこちら
『猫つなぎ』
 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2016/10/post-2436.html

帯の意匠は、違う織物へ変更して作ることもあります。
たとえば、紹巴織バージョンは袷の着物用で制作、そこからもっとシンプルにして、
夏中心の総紗縫に変更するなど・・・。

DSC03605.jpg
(不思議な魅力の猫つなぎ)

この『猫つなぎ』は、同じ柄に見えないほど修正しましたが、最初の紹巴織から始まって
②紬や③総紗縫と、織組織を3種類も作った珍しいデザインです。

そして、今回の帯揚げ・・・(合わせて4種類、凄いなぁ・・・)。

となみ織物が新しく意匠を作っていない訳ではなく(笑)、過去のモノでも、
なぜか作りたくなってしまう、意匠というのは、たまにあります。

また、他スタッフが制作した自分の好きな意匠を織物を変えて、
自分の意思を入れて再度、作り変える(ただこの場合は大きく手を入れることが多い)。

と新しいモノづくりとはちょっと違いますが、今までとなみ織物が何万と制作してきた柄です、
今一から作るよりも、いいモノ作りができるのであれば、今後も並行して作りたいです。

個人的にはこの帯揚げ作りにハマっています。
型を使う意味では同じの襦袢制作も同様、来年は名古屋帯作りととも、面白いモノが皆さんに
紹介できると思いますよ〜。

もちろん、となみ織物としては、新しいモノづくり、袋帯中心ですので、
少しそれとは異なる動きになると思いますが、それはいつものこと、ご心配なく(笑)。

2016年12月20日

2016年12月20日

西陣織もイイけれど・・・。

西陣の名前は、京都を舞台とした応仁の乱で西軍の大将である山名宗全が陣敷いた場所が由来とされています。織物職人が集まる地域であって、特に業界にいると『西陣=織物』のイメージは強いです。昔、着物は2兆円産業でしたので、街の大きさ(約1km四方)から考えると、仕方がないかもしれません。


ただ、現在の着物産業は十分の一程度、段々と織物のイメージ減っています。そもそも、職人の数が減って、イメージだけで無く実際の生産者も減るにつれて、街の性格も随分変わってきています。

業界に一応いる自分も、西陣=織物。そのイメージは強かったのですが、今参加している、ある西陣の会では織物関係は、約30社中3,4社と割合的にも希薄です。食品関係、物販関係、作家等々と大変様々で、その会にいることで、織物じゃない発想での西陣の盛り上げ方、大変勉強になっています。

昨年の『デザインウィーク京都』もそうでしたが、なにか組み合わさることで、意外な面白いものが出来る(漠然ですね〜 笑)。また来年も実施されるようですので、その時は、もうちょい踏み込んだモノが出来ればと思っています。

どこまで書いて良いのかな?とまだ遠回りな表現ばかりではありますが、いろいろと見切り発車で制作もしていますし、会社としてか個人としての参加かも未定ですが、個人としては楽しみです。

来年は早々から盛り沢山。がんばります〜。

2016年12月16日

2016年12月16日

自分たちにも返ってくる仕事・・・。

400年のイベント準備のため、唐長さん(12代目工房)へお邪魔してきました。『来るのは何回目だろう?』と考えてもスッと回数が出ないくらい、今年は沢山お邪魔しています。本当にありがとうございます。


DSC02916.jpg

イベントまでの期間、自分としては大きなテーマ、課題があります。それは『本物を作り出す、モノづくりをどう伝えるのか?伝えるために必要なモノは何か・・・?』を探すことです。唐紙だけでなくて、自分たちがいつも行う帯づくりもそう、普段当たり前の様にあって、そのことをどう伝えるのか?というのは、意識しなくてもできる呼吸のようで、改めてするのは非常に難しいです。

今回は唐長のモノづくりを通して、自社のことにも大きな気付きになるのではないか?と予想しています。そんなこともあり、となみスタッフは沢山巻き込んでいく予定をしています。簡単に上手く行くはずはなさそうですし、これから7年間ずっーと頭の中にある、仕事になってきそうです。

DSC00081.jpg

さて、唐長さんでは(お忙しいところの)午前中を最大使わせて頂き、打ち合わせを中心に、南蛮七宝文様の原板!を使って、目の前で12代目の技を見せて頂く機会もありました。(これに関しては撮影させてもらいましたので、イベントの際に使わせて頂く予定をしています。)

一緒に行った中には『初唐長体験』の人もあり、その方の反応を見せてもらいながら、また12代目の文様ストーリーを聞かせてもらいながら、濃い半日を過ごしました。このあたりは皆さんにちゃん、と伝えれるようにしていきますね。

自分が少し関わった所は、(撮影される方は、全然慣れない 苦笑)12代目との対談。
こういうことです。
 →唐長12代目✕となみ織物5代目対談を撮影(お話は、楽しかったです)。

等々、これから行っていくイベントの土台作りでした。
徐々に積み上げていきますね。

タグ: , ,

2016年12月 9日

2016年12月09日

唐長文様『南蛮七宝』のビロード

『わかりにくい』かもしれない。
というよりイメージが湧かない、との意見を頂き、
職人さんに、ビロードが『どう大変なのかがわかるモノ』を織って頂きました(笑)。


ビロードというと、憧れの着物の一つ。
仕立てず、丸巻きの状態でも特徴的なこのビロード。

IMG_3506-2.jpg


昔ながらのやり方で織っている所は、ホンの僅か・・・。
そうじゃないのは、こういう感じで反物で見ると、大体わかります。

この織りを説明する際には『鉄線の様なモノを通して織り上げ、柄を強調さたい部分をカットする。
しかも手で一筋ごとに・・・。』的な説明をしています。

『絹の反物に鉄線ってなに?』と思われるかもしれませんので、写真を載せておくと、
鉄線部分はこんな感じです。

P2220074 (1).jpg

この鉄線を織り込むことで、経糸が鉄線の太さ分、余計に糸が取られます。
その鉄線を抜くと『輪っか』になります。→いわゆる輪奈織

鉄線を抜く前の輪っかを一筋ごとにカットすると・・・、

P2220073 (1).jpg

この様な感じで輪の先が花開いたようになります。

そして、全体を染料で染めると、このカットした部分が濃く見え、強調される、
ということになります。

通常の織物より、一手間どころか、二手間も三手間も掛けた織物です。

今まで、南蛮七宝文様で様々な織物、素材を試してきましたが、
これだけやっても、全然飽きず、余計に好きになる文様です。

タグ: , ,

2016年12月 2日

2016年12月02日

400年への打ち合わせ。

来年の1月から、400年に向けた唐長展示会を行うための、打ち合わせ。
(敢えて、この12月まで発表を控えていました)

DSCF0138.jpg

このイベントの大きな目的に『本物を知って感じてもらう。』ということがあります。また最終的には数多くの方に来場いただき、できる限り多くの人に伝え、そしてファンになってもらいたい、想いがあります。

ただ、簡単に『本物』と言ってみても、唐長さんの修学院工房であれば伝えられることも、場所や空気感が変わると、伝えにくい、伝わりにくいこともあると思います。また、単に陳列して、実施するだけでは、お客さんに『良いもの見たな。』だけぐらいしか伝わらない(それも難しい?)。それだけでなく『本物』を感覚として伝えたいですので、おそらく繰り返し、こういうイベントを実施して、試行錯誤と修正を加え続けていかなければ、満足する形にならないと思っています。

そのための、今は打ち合わせです。協力するメンバーで案を出し合い、今なら出来ること、自分たちがやりたいこと、見せたいものを決めていく。現状は、今から自分たちが、皆さんにも楽しい、何かができるかもしれない。そんな漠然とした期待いっぱいのふわふわした状態です(もしかして一番楽しい時期かもしれませんね。 笑)。

そんなこともあって、来年に関しては、まずイベントをプレ開催をしていきます。
場所も色々、意外性も含めて試行錯誤します。

お客さんに関しては、今回は『唐長の世界』に興味を持たれていて、来場を希望して下さる方を対象とする予定をしています。現段階でファンの方には、今回でさらにハマってもらって。周囲の方々へ伝播して頂ければな、と思っています。そんなことを繰り返していって、7年後の400周年には大きな流れを作りたいです。

今のところ、想いも人数分あります。
それがまとまって、集約されて、進む。

漠然としたイメージではありますが、これから楽しみなイベントになりそうです。

2016年11月30日

2016年11月30日

本社向かい

本社向かいにあるショールーム。
となみ本社では敷居が高く、企業秘密も満載で、『気軽に来てください。』と気軽には誘いにく(実際も業者さん向けですし)のもあって、向かいのショールーム、役に立っています。


役割としては、小物を中心に、その季節の帯や着物を展示を行って、実際に見て頂く。
字の通りのショールームです。

今の時期はクリスマスモードに。
少し前の準備段階ではありますが、こんな感じです。


IMG_9146.jpg
(撞木の上に帯をのせてイメージを見ている図)

他にはクリマス小物。

IMG_4373-2.jpg

防寒草履。
雪の結晶(左)、鏡裏(右)

DSC02723.jpg

小物は別として、特にクリスマス専用の帯では無いのですが・・・。上記の小物にそれらしい雰囲気を持った帯を固めて展示すると『あっなんかクリスマスや(笑)。』。そんな展示を試行錯誤しながら、楽しんでいます。

陳列はまだまだですが、今年のはじめ『何を置いてイイのか、わからない・・・』と停止知ていたことから考えると『楽しめる』だけ、成長したと思います(苦笑)。

来て下さったお客さんを見ていても、自分たちの楽しさが少しでも伝わったかな?そう感じることもあります。これからも、できる限りハードルを下げて、来やすい、触れて頂きやすい環境つくりをここではしたいな、と思っています。

1 2 3 4 5 6

Instagram

tonamiorimono

  • 和小物専門オンラインSHOP
  • となみ帯
  • Facebook

カテゴリ

バックナンバー

  • 仙福屋宗介
  • 仙福屋宗介
  • 仙福屋宗介

となみ帯

Facebook

LINE@はじめました
友だち追加

新着記事

五代目日記2冊目は、こちらです。 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime2/…

今日が2016年の最終営業日でした。この一年、本当にあっという間でした。 年末のモノづくりは抑え気味と言いながら、今年も最後…

来年に力を入れていきたい、襦袢があります。さざ波の様な細かなシボが、生地全面に入った、手触り風合いの優しい白生地を使います。(生…

2ヶ月に1度位の割合で着物姿を撮影しています(前回は月心寺)。今回も本社向かい、徒歩3分圏内での撮影でした。 天候は曇り、たまに…

今年中には間に合いませんでしたが、間もなく完成の帯揚げです。 帯の意匠を使い、帯揚げらしく修正を掛けた図案の段階です。 ここから…

携帯サイトのご案内

QRコード

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...