2017年6月18日 23:20

紗の半巾/『浴衣に結べますか?』

と、この時期に良く聞かれるのが、半巾の帯です。半巾というのは、袋帯のちょうど半分の幅の帯で、紬等のお洒落着物を中心に結ぶ帯。これとよく似ているのがとなみ織物で定番の『京小袋』、こちらは半分よりも約2cm広く、長さも長い帯(約20cm長い)。洒落帯としてだけではなく場合によっては付下げまで結べる、前からお腹の部分を見るだけでは袋帯と同じで、幅出しした様に見える帯です。また、長さがある分、多くの変わり結びも簡単にできます。形状はよく似ていて、用途も被るところもありますが、別の帯です。
そんな半巾の帯、前述の通り、本来は小紋や紬等に結ばれることを想定した、お洒落帯でしたが、最近少しずつ、浴衣にも結ばれる方が増えてきました。この帯を作り始めた当初は、総紗縫で少し織りキズが出たもの(B反)をその部分を裁断して、半分に仕立てて、半巾を結ぶための練習用でした。それを周りのスタッフや身近な方々に結んでもらい・・・、徐々に結びやすさ、使いやすさが広がっています。ただ、アウトレット気味な丸巻きを使っても、総紗縫ですので、半巾としては安くはありません。が、少しずつでも広がっているので、浴衣でも自分の結びやすい帯を探されている方が意外に多い、それに気付かされました。

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http://bit.ly/2rJu1WQ(2年ほど前ですが、この頃から試験を作っています。)

ポリエステルの浴衣に結ぶのは、勿体無いのかもしれませんが、結ばれている方もおられます。今後も、皆さんからの要望がある限り、総紗縫のアウトレットが織り上がってくる限り(苦笑)、しばらくはこの形態で、少しずつ作って行きたいと思います。それが、総紗縫の『袋帯』の入り口にも繋がっていくことも、あるようですので。

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